07 : "いつか"という日は、永遠に来ることの無い日を指すのだと、嘲笑う声が言う。
07 : "いつか"という日は、永遠に来ることの無い日を指すのだと、嘲笑う声が言う。


 そんなことはないっ。

 跳ね起きるとまだ夜明け前。
 心臓の音が、静かな森の中に響いている。
 どっくん、どっくん。
 顎を伝う汗をぬぐう。

 いいじゃないか。「いつか」を願っても。

 いつの日かを願うことで生きていても、いいではないか。

 叶うはずのない願いだとしても構わないと、自分に誓ったはずなのに、
 どうしてこんなにも心は苦しいのだろうか。


 ああ、あかねさん。
 いつか、ペットとしてはなく、響良牙として、あなたと向き合える日は来るのでしょうか──